君に届け 第3話 「放課後」 - 「文字を書く行為」のエロス、「主観表現」から「客観表現」へ

みなさん既にお気づきかもれませんが、「君に届け」の第3話の主題は「文字を書くこと」であります。1話、2話においても「文字」が占める役割とは決して小さくはなかったのですが、3話においては文字によるコミュニケーション、あるいは文字を通じたコミュニ…

「こばと」「DARKER THAN BLACK」など

・こばと 第2話 NHKオンデマンドで有料配信があると知って、2話まで見ました。「君に届け」…の演出に近い、のでしょうか。時折デフォルメされるキャラクターとか、色彩設計とか、こばとの主観で進む点とか(モノローグの多寡のことではない)。こばとはピン…

「君に届け」 第2話 「席替え」 - キャラクターの「色分け」、そして「主観の融合」

2話では、キャラクターに「色分け」がなされて、爽子のイメージに「赤系の色」、風早くんのイメージに「青系の色」が用いられ、それに伴って「夕暮れ時」の風景が多用されています。第1話では「青色」と「緑色」が基調になっていて、「夕暮れ時」のオレンジ…

「夏のあらし! 〜春夏冬中〜」と「生徒会の一存」と「そらのおとしもの」

オトナアニメ Vol.14 (洋泉社MOOK)出版社/メーカー: 洋泉社発売日: 2009/10/10メディア: ムック購入: 13人 クリック: 328回この商品を含むブログ (38件) を見る「夏のあらし! 〜春夏冬中〜」の感想を何も書いてないので、何か書こうかなあ…と思っていたら、…

・新番組は「FAIRY TAIL」「怪談レストラン」「空中ブランコ」「キディ・ガーランド」あたりを残してだいたい出そろいましたか。引っ越してからBSが見れなくなったので、「こばと」も17日から始まる配信を待っているところですが。 とりあえず、1話の感想を…

ささめきこと 第1話 「ささめきこと」 - 「観察」あるいは「監視」を主軸とした作劇

最近はどうも「青い花」以来恋愛アニメにはまっていましてね、「君に届け」に続いて「ささめきこと」もとても気に入りました。それで、「true tears」「WHITE ALBUM」「青い花」「君に届け」と4つの恋愛アニメを見て、どうやら恋愛アニメにおいては、モノロ…

君に届け 第1話 「プロローグ」

「君に届け」はかなり面白かった。絞った色遣いで爽子の心情を浮き出すのが特に上手かったので、今回は彩色にに注目してまとめてみます。 (Aパートの、サブタイトルの文字が出るまでのあたりをアバンと呼ぶことにします)。アバンでは爽子のいる高校で、ト…

生徒会の一存 第1話 「駄弁る生徒会」

あまりにてんこ盛りのパロディに抱腹絶倒。そらかけでもパロが多かったし、けいおんの4話でもちょっとパロがあった気がするし、花田十輝先生は今年に入ってから相当パロディに傾注していますね。他作品のパロディネタは原作にもたくさんあるんだけど、それ…

「宇宙をかける少女」とは何か その1 - 「コミュニケーション」の獲得という側面

宇宙をかける少女とは何か、放送終了時から時折考えていました。そらかけとは、獅子道家が50年前に都合よく「鬼=レオパルド」を利用したしっぺ返しが、今になって返ってきて、獅子堂家および秋葉さんがそれに振り回される、というお話。秋葉さんが「宇宙を…

true tearsとかCANAANとかについての雑記

岡田麿里さんがシリーズ構成を務めた(実質的な)オリジナルアニメ。シムーン、true tears、CANAANときて アムリア=雷轟丸=シャム ネヴィリル=石動乃絵=カナン アーエル=仲上慎一郎=マリア という基本的な構造の一致に気づいてしまった。その上で、tt…

化物語 Blu-ray Disc vol.1 「ひたぎクラブ」

化物語 第一巻 / ひたぎクラブ【完全生産限定版】 [Blu-ray]出版社/メーカー: アニプレックス発売日: 2009/09/30メディア: Blu-ray購入: 37人 クリック: 424回この商品を含むブログ (163件) を見るせっかく買ったし、何か簡単に感想を書いたほうがいいのかな…

・CANAANは放送前はすごく期待していたのに、微妙だったなあ。最終話は結局、カナンとアルファルドがシャムとの過去を自分の中でどう整理をつけるか、ということに焦点が行くんだけれど、「自分はこうすればシャムとのことに決着がつけられるんだ!」と互い…

「大正野球娘。」と「咲-Saki-」

タイトルには2つ並べてきましたが、おもな話題は「大正野球娘。」に関することです。 私は「大正野球娘。」は「咲」や「バンブーブレード」などと同じ系譜の、いわゆる「女子高生部活アニメ」(誰が言い出した言葉か分りませんが、便利なので使わせていただ…

連休は連休で忙しかったので更新が滞ってしまいました。今日も簡単な感想しか書きませんが… ・シャングリ・ラは、後半はあまりにトンデモな方向に走っていったし、最終話も最終話で突然ヒミコー!!とか言い出すので、すっごい冷めた目で見てしまったけど、…

「青い花」について

全部見終わりました。録画を積んでしまった理由は、若干序盤が重たいと感じてしまったからですが、嵐が丘が終わったあたりから俄然面白くなりました。7話で恭己が各務先生を今でも好きであることを認めてしまい、そこでふみちゃんとの関係はいったん途切れる…

かなめも 第11話 「はじめての、看病」

アバンは雨の中濡れながら帰ってきたかながくしゃみをする所から始まって、風邪や体調を視聴者に意識させるところから始めています。順当に行けばかなが熱を出して倒れるところだけれども、最初に風邪を引いたのはゆうき。そしてその風邪がゆめにもうつって…

化物語 第10話 「なでこスネイク 其ノ貳」

今週はあまりにも面白いので何か書かねばならない。Newtype見て確認したんですが、あおきえいコンテだったんですよね。エンディングのスタッフロール見づらい…いつもコンテ・演出ってどこかに書いてありますか?まとめる時間がないので、今回は箇条書きで上…

10月スタートのアニメ

来週になったら、落ち着くと思います。 ・先週のCANAANは良かった。サブタイトルはいつも二重の意味が込めてありますが、今回の「想執」はもちろん「喪失」と掛けてあって、サンタナの死=喪失と、ハッコーの「想いへの執着」の意味でしたね。サンタナの死ぬ…

涼宮ハルヒの憂鬱 第24話 「涼宮ハルヒの溜息V」

シャミセンが突然喋り出したことを受けて、小泉たちが喫茶店で会議を開く。ハルヒの映画のせいで世界が歪んでしまう、という内容の話をしている小泉とキョンの手前に、突然長門の飲み干したコップが置かれて、小泉とキョンをガラス越しに見るようになる。実…

さて…一週間ぶりになりました。 ・かなめも 第9話 わざわざ美華の過去エピソードなんてやる必要があったんだろうか。前回も風新新聞の過去エピソードだったし、どうやらかなの周辺の過去を描くことで、各キャラクターを立てたいらしい。 サブタイが「はじめ…

「説明描写」および「モノローグ」をめぐる問題について

そらかけの8話を見ていたら面白い事に気が付いたんですが、どういう風にまとめるかと思案したあげく、「モノローグ」の使い方について述べることにしました。とかく「モノローグ」や「回想」といったものは舞台設定や心情を説明するための安直な小道具として…

宇宙かけBD5巻の話(続き)と、小説下巻

12〜14話で書きたいことが溜まったので、ここに書きます。 ・12話で、レオパルドがエアタイトフィールドごとベンケイを撃ち抜く、と言って、秋葉さんに、「こうしている間に、大切なものが失われていくかもしれないんだぞ。お前の守るべきものが、傷つけられ…

宇宙をかける少女 Blu-ray Disc vol.5

宇宙をかける少女 Volume 5 [Blu-ray]出版社/メーカー: バンダイビジュアル発売日: 2009/08/25メディア: Blu-ray クリック: 3回この商品を含むブログ (10件) を見る今回はジャケットがナミさん。なんでここでナミさんなんですかね。14話までだとナミさんのこ…

化物語 第7話 「するがモンキー 其ノ貮」

今回はそんなに好きな話数と言うわけでもないんですけど、演出方面で興味を引くものが見れたので、まとめておきます。 暦が駿河の家を訪ねていきますが、暦は駿河の部屋の汚さに唖然とします。駿河の部屋は「本」で溢れているわけですけど、これがいわゆる「…

原作とアニメ

「原作至上主義」と「アニメ至上主義」という、しょっちゅう話題になるような話題が、最近各所のブログで論じられているようで。私がここでとりとめもなく書くことは、商業的に成功するアニメ化とかではなくて、単に私個人が満足のいく「アニメ化」はどんな…

・大正野球娘。6話と7話 正式なタイトルは最後に「。」が付くと最近知りました。どうりではてダの自動リンクが付かないわけだ。てかこのアニメ、「たいやき。」って呼ばれてるんだ。へえ〜。 今期は実のところ「たいやき。」が一番気に入っています。「化物…

かなめも 第7話 「はじめての、お迎え」

かなめもって、おばあちゃんが死んでしまって、独り立ちを余儀なくされた少女・かなの成長を描く物語、だと捉えています。今回は痛烈に「かなの成長」が表現されているシーンがあって、それは金魚すくいの場面。送り火を焚いているときに、かなは昔おばあち…

コミケに参加した人は、お互いお疲れ様でした。私はencounter+もラブジュも無事に買えたので満足です。 そんで積み録画は、依然として消化不良。まだ6,7作品くらいしか放送に追いつけていない。 ・咲 第19話 楽しみにしていた8スタ回の割に、8スタの仕事が…

ゼノグラとそらかけ

明日からコミケですね。1日目はゆるゆると行って、2日目と3日目は始発ですかね。2日目の同人音楽と、あと1日目と3日目にそらかけが固まってるあたりを回って、企業ブースをちょっと覗いて、今年はそんなところです。 それで、「アイドルマスター XENOG…

舞乙と宇宙かけ

今日は「咲-Saki-」の椛島洋介作監回でございます。金曜まで見れないのが非常に悔しい。今日10日売りアニメ誌の3誌を買ってきたんですがね、3誌とも咲は絵コンテ以外、作監も演出も「未定」となっていて、制作体制に不安を感じます。最終話まで頑張ってほし…