宇宙をかける少女 第6話 「白き黒帯」

さて、月にある「セント・アルテミス更生センター」にやってきた秋葉さんたち。前回高嶺さんの仲間がダイイング・メッセージで指示した場所でもあります。少年院みたいなところかと思ったら、どっちかって言うと刑務所みたいな場所ですかね。「盗み癖の直らん不良少女とかな」っていうウルのセリフは秋葉への皮肉ですね。いつきさんはICPとしてではなく私事としてほのかさんたちに協力しているのでした。でもまあウルさんが「俺はお前らがこれ以上道を外れんよう見てなきゃならんのだ」としっかりと釘を刺します。花田さんから樋口達人さんに脚本が代わって、復習がてらのアバンでした。


Aパート冒頭ではレオパルドがどこに向かって放送しているか謎なラジオ番組を一人で始めます。「レオパルドの、レオパルドによる、レオパルドのための番組です」とささやき声でしゃべるレオパルド。なんかもうこの声だけで笑いがこみあげてきますね。ゲストまで1人2役でやって、次回予告も含めて福山潤さんお疲れ様です(笑)
風音さんとエル・スールさんのやりとり。このタイミングで秋葉さんたちが月に向かったのは彼女たちの想定外だったようですね。エミリオくん…というのは後でも出てきますが、秋葉さんのクラスの担任にして、フリオさんの兄でエルさんの弟です。獅子堂の長老たちというのはまだ出てきていませんが、評議会と言うのは前回出てきた風音さんのおじさんたちでしょう。


場面はアルテミスに戻って、囚人たちが赤い箱を製造している光景が映されます。どうやらこの施設自体がネルヴァルと関係があるようですね。ほのかさんといつきさんが装着しているゴーグルは、たくさん埋め込まれているという警報装置を探知するためのものですかね。ほのかさんは意外とあてずっぽうに歩いていたらしく、ウルさんといつきさんに呆れられます。イモちゃんは手が短くて耳元のボタンを押せず、秋葉さんに押してもらって、ゴーグルを装着します。
秋葉さんたちはセキュリティ装置のある部屋に侵入します。ほのかさんがQTの能力を使った目的は、少し分かりづらいですが秋葉さんといつきさんを浮かせるためですね(無重力状態で浮いているだけかとも思いましたが、さっきまで四つん這いで歩いていたので、ほのかさんの能力によるものでしょう。)いつきさんはゴーグルをつけていませんが、QTの能力によって裸眼で警報装置が見えるのでしょうか。その辺がいまいち曖昧ですけど、今さらですからまあ辻褄とかは無視することにしましょう。
ウルさんがセキュリティのロックを外しますが、施設全体のセキュリティが解除されてしまい、囚人たちが解放されてしまいますが、ほのかさんは彼女らしく少しも気にせずに「地下へ行く」と目的を果たそうとします。


最近は毎回登場して笑わせてくれるブーゲンビリアとミンタオ、そしてICPの上層部の3人。「このまま本部に戻ったら、命がフーだよぉ」と嘆くブーゲンビリアたちのもとに、不意打ちで本部から連絡が入ります。彼女たちも秋葉さんたちがアルテミスで起こした騒動に駆り出されることになります。名誉挽回も何も、彼女たちは一度だって任務を成功させてませんよね(笑)
アルテミスでの事件は「暴動」と表現されていましたが、アルテミスはそう呼ぶに相応しい大混乱に陥ってしまいました。いつきさんは冷静にこの混乱に乗じて地下に向かうことを提案。彼女は前々回では完全にアホキャラでしたが、今回は頭の回るキャラになっていますね。いつきたちが透過できるのは知っていましたが、Qテクターは服装も自由に変えられる模様。秋葉さんは人の波に飲み込まれてしまって、ほのかさんたちとはぐれてしまいます。


Bパート冒頭では、エルさんに月に向かうように命じられるエミリオさん。彼は最初皮肉を返しますが、風音さんの名前を聞いただけで態度を一変。素直に読むと、風音さんに気があるんですか?一方レオパルドは一人ラジオ番組に飽きてしまって、退屈のあまり秋葉たちの元に向かいます。
ほのかさんといつきさんは無事「ゴールデンオーブウォーマー」のある部屋にたどり着きました。そこにはOPで謎のダンスをしていたロボットがいて、「コンニチハ、コンニチハ、友達ニナリマショウ」と言って手を差し出してきます。ほのかさんの「なして?」は口癖だという割にまだ2回目ですよね。いつきさんはロボットを無視して横を通り過ぎようとしますが、ロボットはそこでスイッチが切り替わったかのごとくいつきと戦闘を始めます。いつきは軽々と退けて、ウルの撃つ銃弾を独特の動きですべて指ではじくロボット。ほのかさんのQTすらも破られてしまって万策尽きたかに思えましたが、「友達ニナリマショウ」と執拗に繰り返すロボットとほのかさんが握手してみると、ロボットはスイッチが切り替わって鉄格子の奥にほのかさんを案内し始めます。「秋葉だったら、きっとこうする…」と考えたらしいほのかさんは、レオパルドが秋葉さんを選んだ理由に見当をつけようとしていたんでしょうかね。


鉄格子の奥にあったのはレオパルドのパーツ…ではなくて、かわいらしく改造された部屋と、獅子堂家の末の娘の桜さん。彼女はネルヴァルの一味によってここに軟禁されていたのですね。彼女のしゃべる言葉は通訳の秋葉さんがいないとさっぱり分かりません。
Aパートの最後に続いて、前回からアレイダに捕えられてしまった高嶺さん。アレイダが高嶺さんを殺さずに吊るしあげているのは、どうやら拷問するためのよう。
遅ればせながら、へとへとになって桜さんのいるフロアにやってきた秋葉さんとイモちゃん。ほのかさんが言ったとおり、秋葉さんが黒帯と握手をするのかが気になりますが、結局秋葉さんは黒帯を無視して通り過ぎようとし、黒帯にボコボコにされます。秋葉さんはいつぞやの反物質砲を放ったときと同じような感じで桜さんの部屋に倒れ込みます。「期待しすぎた」と白い目で見るほのかさん。秋葉さんと桜さんが一緒に映るのは今回が初めてですね。秋葉さんは思わぬ場所で桜さんを発見したので困惑していますが、桜さんは姉のことが大好きなのか大喜び。桜さんがここに連れてこられた目的は「修復作業」…今のところは何を言っているのかさっぱり分かりませんね。
桜さんの部屋のモニターにアレイダに捕えられた高嶺さんの姿が映されて、秋葉は困惑しながらも血相を変えて施設の外に出ます。OPで映っていたアレイダと赤い箱の連中…「ネルヴァリスト」はここのシーンだったんですね。いつきさんはネルヴァリストたちをおぼろげにしか知りませんが、ほのかさんは「人類の敵」と宣言して、深いことまで知っているようです。アレイダとほのかさんのQTが衝突して、ネルヴァリスト達は消滅したのか、赤い箱が舞い散る中、倒れたほのかさんに向かってアレイダが歩いてきます。そこでレオパルドが空気を読まずに登場しますが、それに呼応していままでちょこちょこ登場していた「ネルヴァル」…OPでアレイダの背後にいる物体…が物々しく登場します。「再会を喜ぼうではないか、レオパルド」と、レオパルドと旧知のようですね。


脚本が樋口さんに代わって、どうにも復習(過去に言ったセリフの繰り返し)が増えてしまったような。登場キャラクターも多く分かりづらいアニメなので不要とまでは言いませんが、1話〜4話では持ち味だったテンポの良さが犠牲になってしまっている気がします。もしかして前回秋葉さんに獅子堂家姉妹の説明を喋らせたのも樋口さんですかね。花田さんの担当回よりは数段分かりやすいですけど、やっぱり私は花田さんの脚本の方が好きだなあ。まあ、超絶なスピードで展開する花田さんと合わせてバランスが取れているのかもしれませんね。次週も期待。