アニメ
ストライクウィッチーズ2、待ちに待ったサーニャ&エイラ回。 佐伯さんは第1期6話や第2期の4話のように、アバンを単なる本編への導入として費やすのではなく、その回の主役や、鍵になる困難・問題などが分かりやすく配置されたアバンを作ることが多い気がす…
借りぐらしのアリエッティ。「借りぐらし」とあるのは、人間にものを借りて生活する、という意なのだが、大変な危険を犯して人間の家に「借り」にゆく姿にはやはり「狩り」という意味も掛かっているのだろうな、などと思っていたら、後半になって本当に狩猟…
7/4にTwitterでpostした内容に加筆したものです。 「戦う司書」が「本」という素材を用いて最初に扱ったテーマは、本来対象に対して一方行的であるはずの「本」が普遍的なモチーフを通じて双方向的になりうる、というものであり、「本」を通じて時空を超えた…
新番の話を書こう書こうと思っているうちに四半期の2/3が過ぎ、もはや新番と呼ぶのも躊躇われる時期になってしまいましたが、このあたりで新番の話をしようと思います。今期私が特に面白いと思っているのは、『閃光のナイトレイド』です。DTB等で有名な大西…
ここ数日、時間がとれたのでずっと「ストライクウィッチーズ」を見ていました。第6話が凄く面白いということに気づいたのでメモ。佐伯昭志さんは2話でも9話でも良いものを見せてもらったけど、6話は特にヤバイ。 スト魔女の6話は、主に3度の「夜間飛行」や遮…
先日三度目になる「マイマイ新子と千年の魔法」の鑑賞に赴いたので、また再び簡単なレビューを。 五ヶ月前のエントリで以下のような話をした。(一部改変してある) マイマイ新子では、時代を経ても変わらない普遍的なものを抽出しようとしている。松の木に…
先週最終回を迎えた「戦う司書」についての所感。今回は、二転三転する作品の中で、全体を貫く2つの主題、「本」と「記憶」の対比構造と、ヴォルケンの倫理観を取り上げる。 「本」と「記憶」 「戦う司書」という作品の根幹に「人は死ぬと本になる」という世…
「涼宮ハルヒの消失」を見てきました。Twitterなどで良い評判を聞いていたので期待を持って見に行ったのですが、なるほど噂に違わぬ出来。おそらく散々と指摘されるような事柄でしょうが、簡単に感想を書きたいと思います。 まずは「エンドレスエイト」がど…
折に触れて「戦う司書」の感想はTwitterの方にpostしていますが、たまには「戦う司書」の宣伝も兼ねてブログの方に書きます。 第15話は篠原俊哉監督のコンテ回で、楽園管理者とアルメが対峙した時の電線、本の中でのパーニィと割れたコップ、ミレポックとア…
ソ・ラ・ノ・ヲ・ト=「空の音」という主題 「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」とわざわざカタカナで、しかも中点を打ってあることにはおそらくそれなりの意味があるはずだが、まあ第1話であるから、素直に画面に提示されている「空の音」という主題を見てみることにし…
「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」の放送開始まであと2日となった。「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」が1年前に「宇宙をかける少女」をやっていた枠を復活させて放送されることになにやら勝手に縁を感じて、フリーペーパーの「メーカー横断アニメガイド」と、「電撃大王」の神戸…
この記事は、EPISODE ZEROさんと、反=アニメ批評さんの合同企画のためのエントリです。以下に企画概要を掲載します。 ■「2009年ベスト/ワーストアニメ」 • 執筆形式・論述分量自由 • ベスト/ワーストの定義も自由 • 挙げる作品数も自由 • 書きあがった記…
「千年の魔法」とは新子の想像力のことで、さらにそれは祖父から孫へ、新子から貴伊子へと伝承されるものである。「マイマイ」とは新子の前髪のハネのことで、跳躍のイメージ、新子の「想像力」の暗喩である。防府の外部からやってきた貴伊子と防府で育った…
胡桃沢の爽子への干渉 Aパート全体にわたって展開されているのは、爽子に対して胡桃沢がどのように干渉してくるのか、その様子の描写です。第10話の冒頭は前回と全く同様に、ボールが空に向かって打ち出されるカットがあります。前回と異なるのは、ボールの…
そ〜とめこういちろう氏は3話の演出もされておりますが、今回のを見て、3話にわざと青色とオレンジ色の空を入れたのは、もしかしてそ〜とめ氏の仕業なのかもしれないと思いました。 今回、爽子と風早くんの間に「天の川」が横たわるカットがありました。7話…
今週の生徒会の一存の主題は「手」―握手占い、終了のポーズ、知弦の置「手紙」。特に生徒会がずっと使っている「終了のポーズ」について言及されている回でもあり、知弦の過去と現在を「手」にまつわる描写で対比して綺麗にまとめ上げた素晴らしい回だったと…
ボールを蹴ること 原作既読組としてどれくらい言及していいか悩むものの、このまま「原作どおりに」行くならば、今回から季節は「夏」から「秋」へと変わり、「体育祭編」とでも呼ぶべきエピソードが始まります。前回までで抑圧的な室内描写が多くなっていた…
部屋の色彩 今回はいわば真田くんの家での「密室劇」で、まずここに前回のトイレのシークエンスとの対比があります。真田くんの部屋は床も青色、ベッドも青色、ついでに携帯電話も青色で、前回のトイレと同様に青系の彩色がされていますが、前回のトイレは「…
最近はほとんど「君に届け」の話しかしていなかったのに、突然「生徒会の一存」の話になるんですが、7話がびっくりするくらい面白くて、twitterに書こうと思ったけど長くなったので、こちらにまとめます。 生徒会の一存の7話に関して、twitterでkokoneさんの…
閉塞感と親密感のイメージとしての「女子トイレ」 今回の挿話では我々は基本的に、女子トイレの中と、その外側に閉じ込められています。トイレの中に爽子と、爽子に絡んでいる女子生徒たちがいて、外側に取り巻きがいる。爽子とあやね・千鶴との「和解」に至…
「緑色」の明暗の変化 まず、Aパートですが、大きな枠組みになっているのは、爽子の心境の変化に合わせて「濃い緑色」から「淡い緑色」へと色合いが変化していること。全体の色彩として「暗い色」から「明るい色」へと変化してゆくのですが、特に前回の「緑…
今週、中村章子さんがコンテ・演出をやるので、ちょっとOP映像についてまとめ。 中村章子さんってどういう人かっていうと、作画@wikiには とにかく女の子を描くのが大好きで、蟲師23話では女の子のみ作監修正を行い、他は共同作監の西位輝実にまかせたとい…
今回は鏑木さんのコンテ回で、1話からの流れで「緑色」が「幸せの象徴」として用いられています。さらには「緑色」に「影を落とす」ことで、「爽子の幸せの翳り」が表現されています。2話、3話と用いられた「爽子のカラー」「風早くんのカラー」は用いられず…
みなさん既にお気づきかもれませんが、「君に届け」の第3話の主題は「文字を書くこと」であります。1話、2話においても「文字」が占める役割とは決して小さくはなかったのですが、3話においては文字によるコミュニケーション、あるいは文字を通じたコミュニ…
・こばと 第2話 NHKオンデマンドで有料配信があると知って、2話まで見ました。「君に届け」…の演出に近い、のでしょうか。時折デフォルメされるキャラクターとか、色彩設計とか、こばとの主観で進む点とか(モノローグの多寡のことではない)。こばとはピン…
2話では、キャラクターに「色分け」がなされて、爽子のイメージに「赤系の色」、風早くんのイメージに「青系の色」が用いられ、それに伴って「夕暮れ時」の風景が多用されています。第1話では「青色」と「緑色」が基調になっていて、「夕暮れ時」のオレンジ…
オトナアニメ Vol.14 (洋泉社MOOK)出版社/メーカー: 洋泉社発売日: 2009/10/10メディア: ムック購入: 13人 クリック: 328回この商品を含むブログ (38件) を見る「夏のあらし! 〜春夏冬中〜」の感想を何も書いてないので、何か書こうかなあ…と思っていたら、…
最近はどうも「青い花」以来恋愛アニメにはまっていましてね、「君に届け」に続いて「ささめきこと」もとても気に入りました。それで、「true tears」「WHITE ALBUM」「青い花」「君に届け」と4つの恋愛アニメを見て、どうやら恋愛アニメにおいては、モノロ…
「君に届け」はかなり面白かった。絞った色遣いで爽子の心情を浮き出すのが特に上手かったので、今回は彩色にに注目してまとめてみます。 (Aパートの、サブタイトルの文字が出るまでのあたりをアバンと呼ぶことにします)。アバンでは爽子のいる高校で、ト…
あまりにてんこ盛りのパロディに抱腹絶倒。そらかけでもパロが多かったし、けいおんの4話でもちょっとパロがあった気がするし、花田十輝先生は今年に入ってから相当パロディに傾注していますね。他作品のパロディネタは原作にもたくさんあるんだけど、それ…